公開中の『インセイン』自作シナリオ
シナリオ集「ハッピーエンドの条件は?」未収録のシナリオ群です
エルドラ・ドール
「調査に行く」と言い残し、失踪した
私立探偵・小伏葵(こぶし あおい)。
彼女の消息を追う内、逢魔人たちは
とある都市伝説の真相へと迫っていく。
その都市伝説とは『理想の人形』。
理想郷とかけて『エルドラ・ドール』と
呼ばれるその人形は、冒涜的な手段と
素材によって生み出されていた──。
Sweet home,Sweet world
十月(かんな)市海石榴(つばき)町。
某県内に存在するその町は、
何もかもが完璧で、
何もかもが、おかしかった。
町での暮らしで生じた小さな違和感。
繰り返される記憶の齟齬。
やがて、逢魔人たちは
この町の『真実』に向き合う事となる。
三千世界の私を殺し
とある観光地へと旅行に出かけた
逢魔人たち。
気の合う友人同士の楽しい旅は、
突然の殺戮に幕を下ろされた。
……気がつくと、彼らはその日の朝へと
『戻って』いた。
そして再び、繰り返される惨劇。
彼らに明日は来るだろうか。
3日後の約束
「3日後の真夜中までに」
「私を見つけて 殺してください」
連絡が途絶えていた昔の友人から
かかってきたのは、そんな電話だった。
その日から、電話を受けた5名の
体に、とある異変が起き始める。
彼らは怪異から逃れられるだろうか。
そして、電話の真意とは――?
さても優雅な船旅を
豪華なクルーザーをたった数名で
貸し切りにしての湾岸クルーズ。
某財閥御曹司の豪著な遊びに
付き合うこととなった逢魔人たち。
しかし、御曹司には自らも知らない
海との『因縁』があった。
日が落ちた後、船内に怪異が忍び込む。
――オネガイ キイテ?――
あなたを呼ぶ廃屋
とある森の奥。現代の富豪が遺した
古い屋敷の点検作業を請け負った
何でも屋2人は、雇い主である相続人と
共に館の中へ足を踏み入れる。
そこで待っていたのは、記憶を失った
ひとりの人物と、廃屋に蔓延する
『死』の気配だった。
館からの帰還は、叶うだろうか。
びりいくん
「びりいくんがくるよ」
逢魔人の目の前で、子供が姿を消した。
その場には黒い液体がまき散らされ、
消えた子供は二度と見つからなかった。
その数日後、逢魔人は視界の端に映る
黒い人影に気が付く。
日ごとに距離を詰めてくる『それ』から
逃れる手段を探さなければ――。
旧校舎の花嫁
それは、たわいのないおまじない。
未来の結婚相手を知ることができる……
そんな『儀式』の後に現れたのは、
血塗れのドレスを纏う花嫁の影だった。
儀式に関わった学生や教師を、
そしてその周囲の人々をも巻き込んでいく
鏡の中の怪異に、
公開中の『CoC』自作シナリオ
サプリメント「2010」を用い、現代日本を舞台にしたシナリオ群です
もういいかい
ある夏の日。探索者たちは、友人の
急な里帰りに同行するよう頼まれる。
行先で彼が見せたのは『もういいかい』
とだけ書かれた手紙だった。
手紙を見せられた夜、探索者たちは
小さな子供の呼び声を聞く。
「もういいかい?」
――夏の狭間に忘れられたものを探し出せ。
ホテル・九十竜
お客様、ようこそお越しくださいました。
当ホテルは、選ばれたお客様方にのみ
宿泊の許可をお出ししております。
宿泊期限は――無期限、でございます。
時に古き神々が骨休めに訪れ、
時にお客様が姿を消す――なんて事も
ございますが、何も心配はございません。
どうぞごゆるりと、永遠の宿泊を。
救いの船は夜の海へ
探索者たちは、大海原を漂っている。
海の底からおぞましい何かが這い上り
彼らの体を捕らえ、海底へと引き込む。
海水が体の内を満たしていく――。
そんな悪夢を見て、探索者たちは
揺れる船の中で目を覚ます。
しかし、船の中で待っていたものは
悪夢に勝る異なる夢だった。
のどがかわいた
某地方に伝わる民話の聞き取りを行うべく、
とある寒村を訪ねた探索者たち。
手配された民宿で一夜を過ごすことに
なるが、同行者が正気を失ってしまう。
「水が飲みたい」と叫ぶ同行者。
異常なまでの渇きは、やがて
探索者の心身すらも蝕んでゆく。
彼らは無事、日常へ帰還できるのか。
いぐるな様
とある山中で、滑落事故に巻き込まれた
探索者たち。彼らを助けたのは
『いぐるな様』を信仰する
小さな村の住人だった。
老いや病と隔絶され、永遠に健康なままで
過ごすことのできる村。
しかし、『いぐるな様』のもたらす
恩恵には、深い闇が纏わりついていた――。
公開中の『シノビガミ』自作シナリオ
桜花の夜に神隠し
近頃、町には『神隠し』の噂が
蔓延している。シルシをつけられたら
連れていかれる……その噂の影には
とある忍具を巡る争いが潜んでいた。
守る者と奪う者。
桜散る夜に、忍びの思惑が交錯する。